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AIは問題「解決」の道具ではなくて、問題「発見」のための道具

しばらくの間、AIと一緒にコードを書き続けた。最初は「これは革命だ」と思っていたが、付き合いが深まるにつれ、AIの得意なことと苦手なことが、輪郭をくっきりと持って見えてきた。


AIには、好循環を生む力がある

単純作業の速さは驚異的で、ルーチンワークを文句ひとつ言わずにこなし続ける。テストやPlaywrightのような単調な確認作業も、最初の設定は面倒でも、一度任せてしまえば自分の頭をより大切なことに使える。調査も速い。

その速さは好循環を生む。

「狭いターゲットにしか刺さらないもの」が短時間で作れるということは、確実に刺さるものを短時間で作れるということだ。反応が返ってくれば学びになり、その場でさっと直してお客さんに見せ、要望にすぐ応えると、相手も嬉しそうにアレコレ言い始める。するとこちらもやる気が湧く。この好循環こそが、AIを使う最大の旨みかもしれない。


ただし、AIに問題を解かせようとしてはいけない。

AIは現状を壊すことを嫌がり、問題を過小評価する。困ったときにネットを調べに行くこともなく、深いところにある本当の問題には気づかない。

自作した関数はたいてい質が悪く、少し突くとパッチワークの積み重ねだったことがすぐにわかる。そしてAIは、そのパッチワークを驚くほど高速に積み上げていく。表現力も同様だ。RPGのセリフや画面演出など、「短い言葉でユーザーの心を引き込む力」はまだない。

「全体的にこんな雰囲気にしたい」という抽象的な指示も通じない。具体的な言葉に翻訳してこちらから渡す必要がある。


では、AIとどう付き合うか。

答えは「問題解決の道具として使うのではなく、問題発見の道具として使う」ことだと気づいた。発見した問題を中学生にもわかるように説明させる力は圧倒的で、これは惜しみなく使っていい。

また、AIはすぐに自分で関数を作ろうとするが、既存の優れたライブラリを強制的に使わせる工夫が必要だ。コンセプトや設計ドキュメントはAIよりも自分のためにある、と割り切るのも大事な認識だった。

これくらいにとどめる。自分を強化し、解決は自分でやるための道具。


AIは万能ではない。大切なのは、何をAIに任せ、何を自分が握るかを、意識的に決め続けること。その判断こそが、今の時代に求められる、新しい種類の技術なのだと思う。