太陽の光を追って、我々は旧世界を後にした (コロンブス)
「iPadは使っているけど、iPad Proって何?高いけど iPadと何が違うの?」
「 クロームブックって最近聞くね。あれ、何?」
「 Surface?なんて読むの?」
わかりにくいですよね。わかります。私は散々新しいガジェット(*)を買っては試してきた新しいもの大好き人間ですが、上の疑問は最近になってようやく少しずつ分かりかけてきた気がします(ただし最後のは・・・なぜブランド名が読みにくい?)。
それでは始めていきましょう。
序論
ガジェットとは?
ざっくり言うとスマホ、iPad、ノートPCからワイヤレスイヤホン、スマホケース、キーボード、マウスといったIT系アイテムのことです。
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「インテリア」「小物系」「おしゃれアイテム」みたいな感じ、と言えばわかりやすいかもしれません。そういえば買うと気分が上がります⤴️😄
見たらわかる共通点?
さて、先ほど挙げた3つのガジェットには実は共通点があります。見てみましょう。
「キーボードを後ろに回した?」
「サーフェイスはタブレットだったんだ」
はい、ワケがわからないですよね。いいんです。それは実はこの記事の結論の一角でもあります。
もう一度、見てみましょう
ではもう一度、
- iPad Pro
- Chromebook(
クロームブックのことですよ) - Surface(困ったことに
サーフェイスではなくてサーフィスと読みます)
を見てみましょう。
「12.9インチのiPad Pro、でかいな」
「このChromebookのキーボード、へこんでない?」
「スタンド?キーボードカバー?」
あー、もうおわかりだと思いますが、3つとも、タブレットとしても使えますし、ノートPCとしても使うことができます。これが共通点です。
2つの形態で使うことができる、ということで2in1と言います。
混迷はまだ続く
しかし2in1と突然聞いても何のことかサッパリわかりませんよね。なので、
2in1 PC(えー)
とか
2in1 タブレット(えー)
さらには
- 2in1 セパレート型(は?)
タブレット部分とキーボードが分離するタイプ。ここではまずSurfaceが該当。iPad Proは2in1と呼ぶことは少ないが、それが使命なので、かなり強引に分類するとコチラもセパレート型。
- 2in1 コンバーチブル型(は?)
画面を360°回すことができるタイプ。ここではChromebookが該当。
などと・・・呼びます。言葉って難しいですね。あ、これらの言葉は覚えなくていいですよ。難しいなあ、ということだけわかって頂ければOKです。
で、どれが良いの?
そう、それですよね。それが知りたい。みんな知りたい。しかし周囲に聞いてみると、だいたいこんな感じになります。
「どう考えてもiPadが優れているよね。それも断然。それは自明。アップル信者じゃなくてもわかることだよ。」
自明ってことは確かめてないね?
「俺、Chromebook使ったことあるけど、仕事で使うなら俺はあれで十分だな。これからはWindowsじゃなくてChromebookの時代だよ。iPad?マンガ読むのに使ってるよ?」
そんなこと言いながら、こっそりWindows機でMicrosoft Office使っているでしょう?
「SurfaceはWindowsだよね。まだタブレット市場をあきらめていないことがおかしい。Surface Duo?何それ?」
2つ折りの2画面Android端末です。これ。
カッコいいんですけどね。何というか斜め上・・・
まあだいたいこんな感じになります(一部除く)。あまり参考にならない。
ネットで調べよう!
そこでこう思うのですが、最近のネット記事ってどれもこれも偏向してません?偏向というと大げさですが、サクラ記事、御用記事ばかりですよね。
「単なるスペックアップのみならず、様々な新しい試みが詰め込まれており、期待を裏切らない製品に仕上がっている」
あとは新技術解説記事。
「iPad ProのXDRディスプレイはバックライトに1万個のミニLEDを使うことで・・・」
それはプレスリリースなのでは・・・よくわからないし。
かといってブログ記事を探しても、
「iPad ProとSurface Proで迷ったけど、Apple Pencil 最高です。iPad Proを買って正解でした」
「Surface ProとiPad Proで迷ったけど、私の使い方ならSurface Proを買って正解でした」
どっちなんだ!
というわけで・・・
自分で比較してみました
いやー、いくらガジェット好きでもやりすぎでしょう。何やってんだ、俺・・・
比較するのは以下の4台です。
- Surface Pro 8(右)
- iPad Pro 12.9 第5世代(下)
- HP Chromebook 360x 12b(左)
- MacBook Air 2020(上。2in1ではありませんが。)
ちなみに今回比較するのは画面だけです。画面はわりとすぐに結論が出ました。
画面スペック一覧
Surface Pro 8 |
iPad Pro 12.9 第5世代 |
HP Chromebook x360 12b |
MacBook Air 2020 |
|
---|---|---|---|---|
画面サイズ | 13インチ | 12.9インチ | 12インチ | 13インチ |
解像度 | 2880x1920 | 2732x2048 | 1366×912 | 2560x1600 |
画素密度 | 267dpi | 264dpi | ? | 227dpi |
重量 | 889g (キーボードカバー +ペン付きで1187g、 約1.2kg) |
684g (キーボードカバー +ペン付きで) 1415g (約1.4kg) |
1220g (約1.2kg) |
1290g (約1.3kg) |
バッテリー駆動時間 | 最大16時間 | 10時間 | 最大11時間 | 18時間 |
価格 | 143,280円〜 (約14万円) |
129,800円〜 (約13万円) |
71,280円〜 (約7万円、 生産終了) |
115,280円〜 (約12万円、 ヨドバシ、 2021年 12月5日) |
まあChromebook以外はだいたい横並びですね。
Slackの画面を観察
こういうやつです。
左サイドバーの紫色
- 4つ並べて見てみると、iPad Proだけ
妙にきれいです。 - それに比べるとSurfaceでは紫色が少し白っぽい。
- MacBook Airは、近いんですが、なんかベタで塗ったような・・・iPad Proより少しだけ
チープな感じがします。 - ChromebookはiPad Pro、MacBook Airに比べると若干暗いです。
うーん、iPad Proのこのなんとも言えない高級感。どうしてこんなに見え方が違うのだろう?
背景の白
背景の白も、全部違います。
- MacBook Airはかすかに黄ばんでいます
- Chromebook、Surface、iPad Proは白いんですが、Surfaceはちょっとだけ明るすぎて目が疲れそう
- Chromebookはかすかに青みがかっているのかな?冷たい感じがします。
- iPad Proは・・・白いだけなんですが・・・なぜか
高級感があります
文字
- iPad Proは、
文字も美しいです。 - Chromebook<<Surface<MacBook Air<<iPad Pro、という感じです。
- iPad Proだけ、
文字がとても黒いですね。コントラストが高いのかな?
Surface Pro 8(左)とiPad Pro 12.9 第5世代(右)の比較
画面拡張Windowsソフト「Duet Display」を使用しました。
文字
拡大して見るとSurface(左)の方が文字が白っぽく、iPad Pro(右)の方が文字の色が黒っぽい。そのためiPad Proの方が文字がくっきりしていて読みやすいです。
全画面画像
Surface Pro 8
iPad Pro 12.9 第5世代
画面下あたりの海の色が、iPad Proの方がより暗くなっています。そのため、iPad Proの方が画として深みがあります。
結論
画面だけ見ると、iPad Proの一人勝ちでした。あとで調べたところによると、iPad Proのディスプレイはかなりコストをかけて開発した新しい技術のものだそうです(XDRディスプレイ)。
結び 2in1 という新世界 2in1 という信念
Surface Pro 8とiPad Pro 12.9 第5世代を触ってみると、ディスプレイのみならず、あらゆる側面にお互いに新しい技術を惜しげもなくつぎ込んでしのぎを削っていて、近距離で打ち合っている2人のボクサーのような気がしてきます。
お互いに2in1という新世界に最初の一歩を踏みしめたい。しかしそんな世界が本当にあるのでしょうか?
率直に言って現状では、私の目で見ると両者とも、あちらが立てばこちらが立たずで、中途半端です。これだったらタブレットとノートPCを1台ずつ使った方がはるかに良いです。2in1は、まぼろしに過ぎないかもしれません。それでも両者は信念を持ち、必死で拳を交わし続けるのでしょう。
かつてコロンブスは、新世界を信じて西へ進み続けました。途中、船員の反乱等もありましたが、なんとか無事新大陸にたどり着きました。
2in1 という新世界は実在するのか?それはわかりません。しかし、それを信じて必死で戦っているプレイヤーの姿には、心動かされるものがあります。私は、そういう野心あふれるガジェットに触れるのが、とても好きです。